1990年代に撮影した北海道のトドワラの写真です。まだ多くの緑が茂っている昔の姿で、現在は荒涼とした雰囲気になっています。
トドワラは朽ちて消滅してしまうと言われており、1990年代と2020年代では大きく風景が変わっているのです。

トドワラって何?
北海道東部の野付半島は、根室と知床の間にあるとても細い半島で、全長26kmの砂の堆積によって出来た砂嘴(さし)になっています。
その砂嘴の上にはトドマツ林がありましたが、海面上昇や地盤沈下により海水が流れ込み、トドマツは枯れてしまいました。
その立ち枯れとなったトドマツ林の跡がトドワラで、独特の風景が楽しめる観光地です。

消滅しつつあるトドワラ
かつては緑の草原に立ち枯れの木がありましたが、近年は風化が進み立ち枯れと呼べる木はほんの数本になってしまいました。
写真を撮影してから30年ほどしかたっておりませんが、地面に残っていた木や草も無くなっていたり、枯れ木が倒れているだけの場所が多くなりました。
台風や高潮がくると木や草の風化や消滅が一気に進むこともあり、いったいいつまでトドワラが見れるのか・・という状況です。
30年前とはすっかり変わってしまいましたが、荒涼とした雰囲気のトドワラも今しか見れない風景なので、チャンスがあれば早めに訪れてみたいですね。

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