オーストラリアで見たユーカリの木の写真です。オーストラリアではよく見かけるユーカリの木は、火災を利用して発芽するんですよ。

成長が早くて巨木になるユーカリ
オーストラリアの代表的な木といえばユーカリです。オーストラリア南東部・南西部などの人が多く住んでいる地域では良く見かけます。コアラの餌になる木としても有名で、野生のコアラを見かけることもありました。
ユーカリの木は見ての通りとても大きくなり成長がとても早いです。乾燥した所でも強く成長できるようにか、根を地下深くまでのばすんです。
日本でも観賞用にユーカリの木が売っていますが、私は植木にして失敗した経験があります。葉がなかなか可愛いので地植えにしてみたのですが、あまりの成長の早さで高さを抑えるのが大変でした。
また幹や枝もどんどん太くなり、毎回ノコギリを使って剪定。最後は手に負えなくなってしまいました・・・。

オーストラリアの火災を利用して発芽する植物
ユーカリの木はテルペンという物質を葉から放出します。気温が上がるとその量が多くなり、引火性のテルペンの濃度が森の中で高まります。そして何かの拍子に自然発火してしまうと、どんどん燃え広がり山火事になります。
しかしこの山火事がユーカリなどの植物の繁殖を助けるのが面白いところです。葉が焼け落ちることによって成長を抑えている物質がなくなり、つぼみが発芽。なんと火災を前提としているのです。
ユーカリ以外にも、例えば火災の時や枯れた時に種子をまき散らしたり、山火事を利用して発芽する植物が多く存在します。
ブラシノキ、バンクシア、アカシア、グレビレア、ボトルブラシなどです。時々大規模すぎる山火事が問題になるオーストラリアですが、火災もないと植物は困ってしまうのです。

火災を利用した種子は、フライパンなどで煎って擬似的に発芽させる
山火事を経験しないと発芽しないオーストラリアの植物は、擬似的に山火事を体験させて発芽させたりもします。種に熱湯をかけたり、フライパンでさっと炒めたりするんですよ!
なんとも面白いオーストラリアの植物ですが、北半球とまったく違った植物が多く存在します。よく生えている木の雰囲気も違うので、ドライブしただけでもその違いが分かるほどです。
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