長野県にある白石林道のカラマツ林の写真です。紅葉の時期にカラマツ林の中を通る道に光が差し込みとても綺麗でした。
長野県にカラマツ林が多い理由
カラマツは、高さが20〜40mになる針葉樹ですが、針葉樹なのに落葉性のある木です。このカラマツは戦後に森林を作る木として重要な種とされていました。
第二次世界大戦後の伐採などもあり、山を緑にする造林の必要に迫られた昭和30年代後半、各地の山で造林がされました。
通常は杉が植えられましたが、長野県南部や北海道の寒い地域では、杉よりもカラマツのほうが気候にあっていると考えられました。
特に長野では、耐寒性が優れていたのはもちろんのこと、カラマツはとても根付きやすく成長が早かったため、造林面積の約50%がカラマツ林となったのです。
杉が植えられた山と違って、秋に長野方面に行くと山全体が紅葉しているは、造林でカラマツがたくさん植えられたからなんですね。
カラマツ材は当時人気があった。そして再び見直されている
カラマツは電柱や枕木、橋梁などの土木用の資材などでとてもよく使われていた素材でしたが、コンクリートの普及後はあまり使われなくなりました。
杉や檜と違い、乾燥時に割れや狂いが出やすいためで、板材として使いにくかったのが原因です。
しかし近年では新しく開発された乾燥技術によって、割れや狂いを大幅に減らすことができるようになりました。
東京オリンピックの会場となる新国立競技場のスタンド観客席の大屋根にも使われるなど、カラマツはいろいろな所で用途が拡大している木材なのです。
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